第10話

「そんな暇あんなら採取してくんねぇ?弾が足りねえんだわ。」



「あっ、ごめんなさい!」




なのにこいつが次の瞬間には最高にイライラさせてくれる。




「採取はふ化してる間でやろうと思ってました。今卵置いたところだったんで心配ないっすよNATIさん。」


「そうかぁ?ならいいんだけどな。」




まるで、お前らはお荷物だからせいぜいそれくらいしてくれよ、と続きそうだ。



この村を自分の戦力で守れてる。その自負があるからこそなんだろうが、俺と同じ高校生のくせして、こいつはやたらイン率が高い。



高校生を名乗ってるただのニートか、学校さぼってるとしか思えなかった。



さっきMAMEが置いた卵の時間を確認すると、ふ化時間3時間と書いてある。今は5時32分。リアルの夕飯まで採取ができる。



俺とMAMEは、この時間くらいに合流して、2人で採取したり建築したりしながらボイスチャットでしゃべる。リアルのお互いの家が大体7時頃と夕飯の時間が遅いから、それくらいで一旦2人とも落ちて、風呂とかを済ませて10時頃に再合流する。



で、12時くらいにはお互いもう寝ようって感じで別れる。その間ボイスチャットでたわいない会話で盛り上がっている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る