第8話
ガチャ・・・、
「お邪魔しまーす。」
「どうぞ〜むさ苦しいですけどぉ。」
「・・・ここは、所謂、ワンルームかしら?」
「俺たちの部屋くらいじゃね?」
「・・・俺、ここが良かったな。」
無言で扉を開けた俺にそれぞれ笑みを向けながら入ってきた馬鹿野郎共。
食い気味で入ってきた冬夜と近所の主婦ごっこをする弓。
朔真の手を引き、キョロキョロする夏流と、
羨ましそうに部屋を見渡す、高校を卒業しても未だに新城にいやがる康祐(こうすけ)だった。
「・・・。」
そいつらに無言でついて行けば、弓は窓を開けていて、冬夜はベッドへダイブ。
夏流は朔真を連れて勝手にキッチンを漁っており、唯一康祐だけが部屋の中央に佇んでいた。
「何しに来た。」
こいつらとはさっき別れたばかり。
冬夜と康祐はいつ合流したんだよ?
呆れた様な俺の質問に、弓が猫目を細めて口を開いた。
「秋が寝ちゃったんだよね。だから今でしょ!」
「お前馬鹿だなー。バレたら今日の夜寝れねえぞ?あ、下の体力が半端なゲフン、」
「はい黙れ。即黙れ。」
ゲンコツで黙らされた冬夜と睨み合う弓は、説明能力無しと判断。
キッチンの2人は初めから頭数に入れていない為、俺の目はこのメンバーで唯一まともな奴へと向けられた。
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