第7話

俺の部屋は、組員たちの宿舎の階。それも蓮さんが昔使っていた部屋だった。


他の部屋より少しだけ広いこの部屋。


俺なんかに与えられるのは勿体なかった。



しかし、俺は若の側近にそのままなるわけで、警備の関係上、若達の部屋に直通で行けるこの部屋に住むのは絶対。



だだっ広い部屋に自分の持ってきたカバンを落とし、響いた音にため息を漏らす。



ベッドだけしかないこの部屋。



しかし必要な物を買おうにも、買い物なんか行く暇が出来るのはもう少し先だろうと踏んでいた俺の考えは容易く裏切られる。




ピンポーーーン!



「・・・・。」



ピピピピピピピピピピンポーーーン・・・、



ガチャガチャチャ!



確信した。泥棒だ。



薄々正体が分かっていたが俺はそう思うことにした。



ピピピピうるせえ室内を足早に歩いて、無言で扉を開ける。



ガチャ、



パーーーン!



「おめでとーう!」「ヒューヒュー!」



ガチャ、



思った通りのメンバーにイラついた俺は静かに扉を閉めた。



小さく、ため息を吐く。



扉が叩かれる音を聞きながら、何故か鳴らされた音だけのクラッカーの火薬の匂いに眉を潜めた。



ゴミが出ねえ様に考えてくれてるところがまたイラつきを助長させてくれる。

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