第2話
もちろん、王の傍らで彼を支える者たちの娘や、大臣たちの息のかかった貴族の娘、果ては、遠く王家の血を引く者に至るまで、色々な女が城に集められた。
彼女たちはビターの住む城で、将来の妃としての教育を受け、彼女たちの中からビターが選んだ娘が妃となる。
そして他の娘たちも、ビターが気に入ったのなら、側室としての将来も約束された、国中の女たちが羨む、まさに最高の舞台へと上がった、はずだった。
しかし不思議なことに、一人、また一人と娘たちは不幸な事故に遭っていく。
ある者は突然病気になり、ある者は階段を踏み外し、ある者はたまたま転んだところに壺が転がっていた、という不幸もある。
コーヒー王国国王、ビター・ドロップの妃候補たちは、ある時期から次々と不幸に遭い、それゆえに絶命していった。
---ただ、一人を除いて。
その娘の名は、
商業、土地の管理に長け、長い歴史の中、王家へ娘が嫁いだとされている名家。
コーヒー王国は、歴代続く王権国家であるが、他民族の血には寛容な国であった。
大臣たちの中には王家の血が穢れるなどとほざく意見も上がっていたが、ビターはそれを一蹴。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます