第47話
「え、まさか私も人数に入ってる、とか?」
「当たり前だよ!」
めちゃくちゃ笑顔で頷かれるけど、一花以外の表情を見れば、歓迎されていないことは丸わかり。健介は苦笑いだし、他の3人なんてなぜか睨んできてる。え、なにこのアウェー感。私一言も参加するなんて言ってないんだけど。
頬をひくつかせる私をよそに、一花は楽しみだねー、なんて健介に言ってる。
そんな時、一花に雰囲気が似てる巻き毛の子が口を開いた。
「ぶっちゃけさ、なんでその子が一緒に行くわけ?」
全員が口を開くことなくその子を見る。うん、一花以外みんなそう思ってるよね。内心大きく何度も頷く私をよそに、その子は私を睨みつけて指をさしてきた。
…人を指さしてはいけませんよ。
「その子って関係なくない?幼馴染か知らないけど図々しすぎ。」
どうやら、可愛らしい見た目に反してなかなか毒舌な子らしい。
「あー、
気まずげに私に視線をやりながら健介が言う。うーん、ちょっとって感じじゃないけどね。普通に言い過ぎ。健介の言葉に綾瀬さんは頬をぷっくりと膨らませる。言動まで一花そっくり。
「だってほんとのことじゃない。うちの別荘に行くのに勝手に割り込んできてさ。」
どうやら、遊びに行くのは綾瀬さんの家の別荘らしい。この学校、規格外のお金持ち多いからなぁ。うちもそこそこではあるけど、やっぱり健介とかと比べちゃうと規模が違う。そんなどうでもいいことを考えていたら、突然一花が立ち上がった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます