第40話

「なんで突然?」


「いや、あのね、ちょっと相談があって。」




首を傾げる私に苦笑いの一花がすがるような目で私を見る。相談。



「うーん、どうしようかな。一花の相談ってろくなことないし。」


「ええ!ちょっとそれはひどくない?」


「ははっ。事実でしょ?」



頬を膨らませる一花をよそに、頭の中で考える。私はいつも昼は律と一緒に食べてるけど、律は一花が嫌いだからOKはしないかもしれない。



そうなると、私だけが一緒に行くことになるんだろうけど。



…だめだ。ろくなことにならない予想しかできない。



一花は基本、クラスの仲の良い友達か健介と一緒に食べる。



”相談”というからには普通2人で食べるものだけどなんせ一花のことだ。



その他大勢の中に放り込まれる自分を想像して、頬がひくりと引きつった。

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