第32話
「みおん。続き、いいか?」
「え?」
思わず視線が下がっていく中、律のハスキーな声音が俯くのを阻止するように、私に問いかける。
視線を上げて首を傾げたら、イライラした表情の律が私を見ていた。
え、なに?なに怒ってるの?
「ごめん、なにかやってる途中だった?」
「ああ、だから遠慮してくれない?」
恐る恐るといった感じの健介の問いかけに、律はトゲトゲの態度で返す。律のあまりの態度の悪さに、健介の頬がひきつった。
そして私にすがるような視線をチラチラ向けつつ、頬をひきつらせたまま口を開く。
「な、なんだよ、嫉妬とか?2人が付き合ってんのってマジだったんだ。」
「…だったら?」
「へ?」
苦笑いのまま固まった健介に、律が厳しい表情のまま、睨み付ける。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます