第26話

私と律は理系の進学クラス、一花は理系の特別進学クラスにいる。



うちの学校は特別進学クラス以外はみんな同じコース扱いで入学してくる。2年生になると特別進学、進学、公務員、看護、総合の5コースから希望や成績で割り振られ、それぞれの専門知識を深めていく。



だから基本的に2年生の時点で将来を決めなくちゃいけない。



成績で変わってはくるけど、将来の計画がはっきりしている人以外は総合コースに割り振られる印象だ。


進学コースには特別とそうじゃない進学コースに別れている。


わが校の偏差値は69。だから、特別進学コースの人たちはこの国のトップクラスの大学を選べるエリートたちということだ。



その分、制約も多い。特進の人たちは部活に入れないし、他のコースよりも2時間授業が多い。学校が終わってすぐに予備校に通っている子達が多いから、部活なんてどうせ無理なんだろうけど。定期試験の内容も特進オリジナル。同じ高校でも扱いがまったく違うというわけ。




一花はそんな特進の中でトップの成績を誇っている。天才とは彼女のことをいうんだと思う。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る