第23話

そんな私と律は、少々距離が近いことから、付き合っていると思われている。



それは一花も勘違いしているほどだけど、私も律も否定はしていない。



もちろん私も律もお互い恋愛感情は持っていないし、それはお互い確信できている。かといって男避け女避けの意味を含んでいるわけでもなく、いや、律の場合はそうなのかもしれないけど。



とにかく、私と律の距離の近さには理由がある。と言っても本当に恋人同士に見えるくらいの近さじゃない。


手を繋いだこともなければ、キスも、それ以上だってするはずもない。こうして体調を心配した時におでこに触れたり、男女にしては少しだけ近い距離で話している程度だ。




高校に入って律と知り合って、ずっとこんな感じ。一花に比べれば一緒にいる時間は少ないけど、律といるととても楽なのは事実だった。




「はぁ、で?」



体調が悪いわけじゃないと結論つけたのか、律が不機嫌そうに聞いてくる。



続きを話せということだろう。

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