第21話
その日は、私の戸惑いに気づくこともなく、早めに帰宅したお父さんも合流して、一花の歓迎パーティーが行われた。
豪華な夕飯を見て思う。きっとこれは両親の中では決定事項だったんだろうなって。
一花も一花でそれを普通に受け入れてはしゃいでいたから、彼女の中でもきっと、私が受け入れないという選択肢はなかったんだと思う。
こういう時、普段から表情に乏しいのは便利だと思った。
私が内心、どんなに醜いことを考えているのか知らないで、”家族3人”は楽しそうに笑い合っている。
時々、同意を求めるように私を見るけど、少し笑って頷くだけですぐに視線は外された。
そこで気づいた。あー、私、もう気付いていたんだって。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます