第47話

「ちょっとあなた。」


「はい?」



入学式のサプライズはともかく、平和な大学生活を満喫していたある日。上品なピンクがかったクリーム色のスーツを着た、どデカいサングラスをかけた女の人に話しかけられた。


背後にはスーツのイケメンが2人。なんとなく、むかーし見た芸人を彷彿とさせるその姿に、頬が引くつく。




「香坂真姫は?」


「…今日は昼からですけど。」



咄嗟に答えてしまったと思った。不審者だったらどうしよう。真姫はいいとこのお嬢様だから誘拐目的だったら答えるのはいかんかったかもしれん。



見た感じ不審者は…不審者、か?護衛を連れている美女…。うーん。微妙な所だ。



私の返答に、美女こと有栖美月はフンと鼻を鳴らした。


「…ぶっす。」



…なんだと?

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