第44話

そう思った中で、有栖美月が自分の年に近い子を排除しようとするのは、分かる気がする。



まぁその方法がこうやって大きくなっても憎んでいると言ってもいいくらいのトラウマを植え付けるほどだったのはやりすぎだとは思うけど。



あの人、明らかに性格悪いもんね。テレビでも隠しきれないやんごとなき傲慢さというか。それを裏付けるように、この間のパーティーでの周りへの態度はひどかった。


そりゃ、あれが親戚なのはごめんだわ。



自分の親戚たちの顔を思い出してみる。



…うん、面白いほど良い人たちばっかり。



お母さんのお兄ちゃんとか、小学生の頃から変わらずお年玉1万円くれるしね。



年の近い子たちは初めはお互いちょっとだけ緊張してるけど、なんだかんだダラダラみかん食べながら話したりして、嫌な印象を感じたことはない。



それが普通だよね。会うたびに虐めてくる親戚とか嫌だわ、そりゃ。

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