波乱

第40話

「ご入学、おめでとうございます。」



乾燥防止のために着けてきたマスクの下で、私の口は盛大に大きく開いていることでしょう。



大学に入学しました。私は難なく。真姫は死ぬほど勉強してなんとか。もう勉強しない!と大学入学前に叫んだ真姫は今、同じく唖然とした顔を壇上に向けている。



入学した大学は、この国の最高クラスとは言えないけど、公立ではあるよー。というレベルの所。


それなのに、この学校の出身であるはずのない人、の関係者が壇上で祝辞を読んでいる。



桜森敦斗。誰もが知る、誉人、蓮水氷鷹の最側近にして親友と言われている人だ。



彼が読んでいる祝辞は蓮水氷鷹さんからのもの。それなら、代理で来たのかな?この学校なんかコネでもあったんだー。入学式で誉人から祝辞をもらえるなんて、すごいなー。くらいで済んだことだろう。

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