第62話
「ゆいかをヤった野郎どもは俺が葬った。ばらまかれた写真は全て回収して破棄した。問題は・・・妹だ。」
「まりか?」
「ああ。黒蛇って雑魚チームを使って探してたみたいだが偶然か知らんが俺が引き取ったのを口止めしてた親から聞いたんだろ。今度は俺が欲しくなったんだと。今毎日のように事務所に来る。裏でうちと敵対してる神崎組の若頭と関係を持ってるようだ。
あそこは黒蛇のバックにある組だからあのロリコン若頭の目に止まったんだろ。あいつならうちを混乱させるためなら何でもしてくれるだろうよ。」
異常なまりかの執着心に背筋が寒くなった。
「それと、お前に言っておくことがある」
兄貴は真剣な表情で俺に向き直る。
「おれとゆいかは、婚約する。」
心臓が止まったかと思った。
同時に襲ってくる胸の痛みに顔を顰めた。
「・・・な、なんで?」
そんな俺の口から出たのは情けないほど震えた声だった。
「お前には悪いが、愛してる奴を手に入れたんだ。一生手放すつもりはないからだ。だから、俺はアイツのために、黒蛇、神崎、妹、
全てを潰す。お前は俺に着くか?それともゆいかを取り戻すために敵になるか?」
挑戦的に問いかける兄貴を見る。
もう俺の答えは決まっていた。俺は口を開いた。
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