第8話
最後に今まで軽蔑されるのが怖くて言えなかった事を告げる。
だってもうこの世に未練はないもの。
「蓮がよくマリカに貰っていた缶コーヒー。私を犯したって目印なの知ってた?」
そういう私の顔には表情がない。
皆は呆然と話を聞いている。
「蓮は【私を】愛してるって言ってたけど、やっぱり人は信じられなかった。」
信じた私が馬鹿なんだ。
今だに呆けている兄に向き直る。
「お兄ちゃん。大好きだった。・・・さよなら。」
皆呆然とする中、私は服を淡々と着て倉庫を出た。
しかしこの後、私には更なる絶望が待っていたんだ。
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