第7話
「あはははははは!」
ヒイヒイと爆笑する私を兄も幹部も下っ端達も唖然と見ている。
ひと通り笑った私の顔から、目から、一切の色が無くなった。
(もう、いいや。)
私はおもむろに服を脱ぎだした。
服を脱ぐ私にビックリして皆ワタワタしていたが、傷を見られないようにと着ていた長袖などを脱いだ私の身体中のアザを見つけると目を見開いている。
「お兄ちゃん、ウリの報酬ってこの痣かな?」
兄は言葉も出ない。
私は淡々と無表情で続ける。
「家に帰るとね、まりかのセフレがいてまりかの部屋で犯されるの。抵抗すると身体を殴られて。顔を殴らないのは何故か知ってる?蓮達にバレないようにだよ?
まりかはセフレ達からお金を取ってた。
あ、あなた達まりかから貰った差し入れは美味しかった?」
皆が息を呑んだ音が聞こえた。
まりかは私を襲わせ、受け取ったお金を持ったその足で差し入れを買って倉庫で皆と朝まで過ごしていた。
勿論傷だらけの私が行ける訳ない。
「まりかの服もバッグもそのお金。
私は家に帰ると犯されるから帰らないようにここ一ヶ月夜は公園で寝てた。
でも皆が気付くわけないよね。
迎えもいつの間にか無くなってたし、蓮は手さえ握らなかったもの。」
そんな事実に私は気付きたく無かった。だから自分で倉庫に行って気付か無いフリをしたんだ。
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