第8話
ヴァネッサを悪と決めつけ、キャロラインをいじめるやつは許さない!と騎士のように宣言する様は、百合展開も好物の一部のユーザーにウケたとか。
実は、百合展開もほしいとリクエストもあったくらい、キャロラインの近くには必ず、アシュリーが存在していた。
アシュリーがキャロラインのそばにいないのは、攻略対象者との恋愛イベントの時くらい。他は不自然なほどキャロラインのそばにいて、ヒロインの世話を焼くお助けキャラでもある。
多分、ゲームのシステムの説明や、アイテムの説明など、色々な世話をするのに都合よく使われたキャラなんだろうけど。
『こいつ、いつもいるな。』
ヒロインとしてプレイしていた私はヴァネッサ推しだったのもあり、何かとヴァネッサの悪口を言っていたり、異常な好感度を見せつけながらヒロインの世話を焼いてくるこのキャラを大変疎ましく思っていた。
それにしても…。
ベッドの上から見える鏡を見れば、確かに見た目はアシュリー・ケイスだった。
しかも普通は転生って、子供の頃に転生するもんじゃないの?まさかの入学間近だなんて。
「絶望だ。」
つぶやいた途端、私の視覚は暗転した。
夢現にマーサの悲鳴が聞こえた気がする。
マーサ、悲鳴を挙げたいのは私の方だよ。
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