第5話
確かに、イケメンに囲まれてチヤホヤされたいって願望はある。だけどさ、それは一時の夢程度でいいわけ。
私生活全部それでどこに行ってもイケメンに囲まれて、甘やかされて。食べる時もみんなあーん、みたいな。正直、めんどくさい。
可愛く着飾って前髪気にして、普段からおしゃれに気を使っていても、家に戻ればメイク落としてお気に入りのちょっとくたびれたパジャマ着てベッドの上でゴロゴロして動画みたい。
それをイケメンに囲まれてやれる?無理でしょ。
結局イケメンちやほやなんてゲームの上、それも2次元だからウヒウヒしちゃうわけで。
これが”現実”になってしまえば?
ヒロインが誰か1人を選ぶんならいいけど、ハーレムエンドなんか選んでみ?
ただのビッチでしょ。
それに、この世界の人たちは恐らく"キャラ”じゃない。
実際に息をして、生活している正真正銘の人間なわけで。勿論感情もあるし、自分の守りたい矜持も生活もある。だってただのモブである、アシュリーこと私がそうなんだから。
そこに突然現れたヒロインちゃんは、そんな彼らの生活を一瞬で破壊するのだ。
破壊といっても全員が不幸になるわけじゃないけど。
例えば皇太子なんか、皇国の、それも帝様が決めた婚約者を、真実の愛なんて至極真っ当そうに聞こえる異常な理由で捨てる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます