第47話
…しばしの沈黙。途中、高速で店員さんがビール取皿を持ってきたけど、それからもさらに無言。
周りは騒々しい。そりゃ居酒屋ですからね。ここはお酒を楽しく飲むところです。
ここは場末の居酒屋。会社とかそういう、立場が関係する場所でもありません。だけどなんだろう、この場の沈黙を破るべきなのは今、私の横で私をジイッと見つめてニコニコしているこのスーパーイケメンだと思うの。
間宮先輩よりも、最近初心者マークが取れた私よりも、雇い主である社長!そう、この人が話し出せばいい話!なの!
それなのになんで、ニコニコ私を見てるだけなのよ!
「社長、私の顔に何かついてますか?」
さっき食べた鶏皮のネギとか?
「いいや。可愛いなと思って。」
「…あざっす。」
「…いや、うん。」
自分より美しい人に可愛いと言われても説得力に欠けるのか、普通なら悶絶ものの台詞にも謎の塩発言が発動してしまった。
そのリアクションに面食らったのか、そうでないのか。
突然口ごもった社長…。みるみる内に耳が真っ赤になっていく。
初めて会った時から思ったけど、この人なんですぐ赤くなるの?赤面症かなにかなのか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます