第40話
笑いながら視界に入った、天美千夏の表情。完璧に面白くないって顔をしてる。
私にマウント取ろうとしてたのに、邪魔されたって感じ。
この子、働き方見てもあまり性格が良いとは思わなかったけど。ちょっと”小悪魔”すぎない?
「なんかつまんなーい。失礼しまーす。」
「はぁ?」
突然の離脱。本当に失礼な退場の仕方に間宮先輩が嫌そうに顔をしかめた。そんな間宮先輩の呆れたような声に反応することもなく、天美千夏はさっさと自分のデスクに座る。意外と綺麗な彼女のデスク。意外とってのも申し訳ないけど。
というのも、彼女はあまり仕事をしない子なので、それだけ必要な物が少ないともいうけど。
今も座って早々、カバンからスマホ立てを出してスマホを置いて、デスクの充電器を装填。おい、それ厳密に言えば窃盗ですからね。流石に隠れてやれよ。
私もたまにさせて頂いておりますけれども、ちゃんと隠れてやってるよ。
「はぁ。変な子よねぇ。」
間宮先輩がSNSのチェックをしだした天美千夏を見てため息を落とす。うん、変な子、というよりヤバい子だけど。変わった子、変な子という曖昧で甘い表現でどうにか濁してやるのが大人というものですよね。
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