第26話
それにしても、よ。
体の関係にならないように、私と夏生のデートは基本外。夏生の家は勿論、自分の家に呼んだこともない。
だから、夏生が私の家を知ってるわけもなく。
マンションの玄関の階段に座って顔を伏せて寝ているけど、あれは確実に夏生。ここにいるはずのない人間がここにいるというのは、めちゃくちゃ怖い。
社長とのやりとりだけでも疲れるのに、さっきまで深酒してた私にはこの状況は耐えられないほどの混乱を運んできた。
「大丈夫。」
「え?あ!」
余裕の表情で言った社長は、私が止める間もなく車を出てしまう。慌てて私も降りたけど、社長の足が長いのか、すでに夏生の近くまで近づいていた。
歩幅の問題なの?小走りの私が追いつけないんですけど!
駐車場からほんのちょっとだけど距離があるとはいえ、この距離が悔しい。正直お酒がまだ回っていて小走りもできてないんだけど。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます