ゴールドフィンガー ー中編1.0ー

『ハイテクベーゴマ部』の片隅に

昔ながらのベーゴマも置いてある事を見つけたキース


ベーゴマをアルーに記憶されてないのを思いだし

リタ達を『ハイテクベーゴマ部』に呼び出した


アルーの超高性能の指先は

ツルツルしたベーゴマでもしっかりホールド

紐も巻けた

先ほどの微調整チューニングが功を制したのか

いつもより安定感のある動作に感じたマックス


併し、思わぬ事態が起きた

『構え』の動作に取った際バランスを崩し

大きな音を立てて尻餅をついてしまう

左大腿部とジョイント部分が凹んでしまった

まだフェムトマシンが10分程頑張れば

完全修復可能な損傷だった


このまま同じ動作をさせると

今度は僅かだが集まったフェムトマシンにより

偏重心となり激しく転ぶ危険性があった


痛々しい姿を想像したリタは

脚部の[スケルトン]を着けるようにマックスに提案

[補助スタビライザー]で転倒防止、なおかつ

損傷箇所の負担軽減、衝撃を逃す

<仮骨>としても機能するようにデザインされている


教室で行われる換装に

近くにいた男子学生達が

“デンドロビウムみたいだ”と

興味津々で見ていた


リタとキースは大腿部に追加する

バッテリプロペラタンクのホルターを巻いていて

見ように因っては

デンドロビウムの花言葉“わがままな美人”とも言えリタは微笑んだ

キースとマックスは某アニメを思い出していた

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