ゴールドフィンガー ー中編0.5ー

アルーのマニピュレーターを投擲用から

細かい指の動きが出来るように微調整しなおすマックス


“HEY!、チョット厳しくいくぜ、オジョーさんの技術力をりたいからな!”


折り紙対決が始まると

俄かに学生達が集まりだした

どっちがより正確に早く奇麗に折れるかを競う


サキのアームロボ【ゴールドフィンガー】は

学校の廃材の寄せ集めで造られている

長い5節のアームの先に蟹の脚のように指が10本まとまってついている

偶々金色の材料が指に使われていたのでこの名前が付いた

テーブルの上に置かれただけで滑りやすいおり紙を

指の先にある空気孔で吸着してシワもなく取り扱う

器用に『兜』、『鶴』、『蝶』を折っていった


一方アルーは[すぐに飽きる]をこんな時に実行してしまい

勝負を放棄し3つの紙をねじって立体的なアートを作っていた


“でけたー、これ、モササウルス(*´▽`*)”


技量とアイデアを衷心から褒めるマックス

周囲からの拍手の雨を一身に浴びて喜ぶサキ


なぜアルーが命令不実行したのか疑問に思ったサキ

特別にマックスがノートに書いたソースコードを見せてもらう事にした

そこには遊びを習得したら比較的早い時期に飽きるようにプログラムされていた

<不可欠で根本的>の文字が読めた

頭がこんがらがりそうになったサキ


“HEY、肩の力を抜けよな、頼れる、皆のすンばらしい技術師ゴールドフィンガー

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