第5話
「聖夏!シュートッ!!」
私の所属する部活は女子バスケットボール部。3年が引退して今は私達2年がチームを引っ張っていかなきゃならない。キャプテンは同じクラスの穂南で、副キャプテンは私だ。
「わかってる!」
ドライブで中まで突っ込んでいってそのままレイアップ。私が一番得意なプレイ方法だ。シュパッと音をたててボールがネットをくぐった。穂南いわく、ディフェンスなんてものともせず普通に突っ込んでいけるところが、私がバスケをする時のすごいところらしい。
…でもそれできなきゃバスケは無理じゃない?穂南は3ポイントばっか打つし、あんま中まで突っ込んでこないからか?
「聖夏、皆ー!差し入れだよ!」
丁度さっきのゲームが終わったタイミングで、入口の方から聞き慣れた声がした。
「充玖!今日は何?」
充玖の所属する調理部は毎日たくさんのお菓子を作って、いろんな部活に日替わりで持っていくのが今の部長が決めた決まりらしい。充玖に聞いた話によると、『いろんな人に食べてもらうことで1人1人感じ方が違うからたくさんの感想が聞けて、自分達も成長していけるから一石二鳥!』という前の部長の考えからヒントを得て、今の部長が決まりを作ったと言う。
「今日はね、チョコチップ入りチョコマフィンだよ!」
充玖は笑顔で、持っていた花柄の包みを開けて見せた。するとそこには、可愛いカラフルなカップに入ったマフィンがあった。
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