最悪な出会い 「バカじゃないの!?」
第11話
4月。
この春から、俺は大学生になる。
そして進学に合わせて実家を出た俺は、昨日から一人暮らしを始めた。
と言っても親の許可や援助はなし。
事の始まりは、遥かに遡って中学にあがった頃からだった。
小学生までは真面目でも不真面目でもなく、優等生でも劣等生でもなく、ごく普通のガキだった俺。
でも中学にあがった頃から、俺の将来は親父によって勝手に決められて、それに反発した俺は不真面目な劣等生になって行った。
年の離れた兄貴は昔から真面目で、親の言う事は何でも素直に聞く様なつまらねぇ奴で。
そんな兄貴と俺は事ある毎に比べられて。
そんな回りの大人達にも兄貴にも、心底嫌気がさしてた。
だから俺はとことん親や回りの大人達に反発して、不真面目な奴らとつるんで好き勝手な事して、自由奔放な毎日を送ってた。
高3になって進路を考える頃には、親が敷いたレールを進むのが嫌で、親父が進める一流大学とは真逆の、バカでもアホでも入れる様な三流大学を選んだ。
つーか俺の頭で一流大学なんかに入れるわけねぇっつーの。
親には内緒で受けたバカ大学は見事に合格した。
けど、合格通知が郵送された時には親にバレて。
親父は当然、大激怒。
殴られそうな勢いだった上に、『出来損ない』だの『親不孝者』だのと罵声を浴びせられて。
その出来損ないの親不孝者が大学受かっただけでも奇跡だってのに、褒めるどころの話じゃねぇ。
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