第24話

______________


 





「っと…」




近くで誰かの息遣いがして顔を上げると。




キュッと蛇口を捻る音がするのと同時に



「・・大丈夫か、宮坂。」



(どれくらいそうしていたんだろう。)




煙草を買いに行った佐々木さんは戻っていて。



手に持っていたお皿はすでに綺麗になっていた。




「・・・あ、すみません。」




慌ててお皿を直そうとすると、グイッと肩を掴まれ、佐々木さんの方を向かされた。




そして、


佐々木さんが私の頭に手を添え、親指で頬を拭った。



「・・濡れてたから。」



そう言って私の頭を胸に押し付け、



 

「・・・大丈夫、じゃ、ねーよな。」





ポンポンと一定のリズムで頭を撫でてくれる。

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