第3話 家に戻って!?
リビアンがカイトに抱き締められ続け、暫く経っち漸く家というか屋敷に着いた。
そう言えば慰謝料で貰った家は、ソコソコ豪邸であったと、カイトの話を聞いてリビアンは思っい屋敷の周りを何気なく見回しす。
そしてリビアンが見た光景は………………。
えぇーー!ナニあれーー!?本当に何あれーー!?どーゆうこと?何か……えっと何ていうか!?
リビアンは混乱して、辺りをオロオロ見渡しカイトを見上げる。
「と、父様!?あ、アレ………」
「しっ!見たらダメ。ーーーアレは自業自得だから……、気にしない。イイね?」
あっれが!?自業自得?イヤ!!確かに、自業自得何だろうけど……!?
多分だけど………、アレ、教会で会った母親って人も居るみたいで……。そんな人と騎士達とか色々な人達が……、その〜家の門の前に……邪魔にならない様に避けられて、重ねられていて……ピクピク動いてるけど、それだけで。
其処からは動いてないんだけど………?
うん……。落ち着こう?今見えてる……この光景は、アノ人達の様子からマヒか何かで動けない。それで、父様が自業自得って言ってたから………、この事を私は………。
「……父様!私は何も見てないよ?ーーぁ、でもピクピク動いてるの………ちょっと気持ち悪いけど……。」
「リアは良い子だね〜。まぁ、うん。私も実際にこうなってみて……思ったよ。コレは気持ち悪いな……とても」
「父様……早く中に入ろう!?何か目が合っちゃった!?………それにアレ怖いよ〜!」
「おや?それはイケないね?後で片付けておくよ。」
「家の中は大丈夫?」
「うん。家の中には入って来れないように、結界を張ってるから…………絶対に入って来ないよ。
……ただ、入ってこよおとしたら。まぁ、ああ成る訳だ。」
あ!!成る程………。だから、自業自得何だ……。
そう言いカイトは倒れてピクピクしている人達に視線を向ける。少し何かを考え込んで、小さな声でボソッと。
「今度はもう少し強化するか、痺れるのを変えて毒や殺傷力を上げるか……?」
話している内に二人は何事も無く家に入り。
そして、部屋に入って、ソファに座りゆっくりとお茶を飲んで休憩した。
◇◇◇◇◇
「それじゃあ、これからの事を話そうか?」
「あ、はい。父様!私さっさとこの国から出たいです!」
「うん、うん。そうだね。でもね?
そうじゃなくて、これからどう生活をしていくか?っていう、話し合いをね?しようと思うんだ」
これからの生活?えーーっと?今までは、貴族で?あれ?でも、家には私と父様しか居ない……?貴族で伯爵なのに?よく見た物語にそんな話無かった……よ、ね?
まぁ、それは置いといて……。!?私まだ三歳だー!?体力も力も仕事も無い!?
え?もしかして……、孤児院に入れ………
「リア?それは無いから、ね?」
カイトから少し怒った様な圧を掛けられる。
「あっ、はい。もしかして……、口に……?」
「うん、出てた。もう一度ちゃんと言うよ?孤児院には入れない。だから、安心して?」
そう言いながらカイトは、リビアンに優しく微笑んだ。
「じゃあこれからの生活って?今までボーッとしてたけど、家って貴族のそれも伯爵っぽくないよね?生活が。あっ!不満とかじゃなくって、その……転生前の世界で読んでた、物語とかで出てくる貴族の生活と違うなって……思っただけで……」
リビアンは段々声を小さくなっていったが、思っている事を最後まで伝える。
「転生?物語?まぁ、私の場合は……さっきも言ったけど、婚約破棄からの伯爵位だからね。そもそも私は“ハズレ”でね?魔力しか取り柄がない、ぱっとしない平凡の出来損ない、って言われてるんだよね」
「ハズレ?ぱっとしない平凡?」
「うん。ハズレって言うのは授かった職業とスキル、ぱっとしない平凡は見た目が、だってさ。
ちなみにこれ言ったの王太女殿下とその取り巻きね?」
「へ?父様の何処が!?ぱっとしない平凡なの!?だって!?ストーンのサラッサラの黒髪、少しタレでオリーブ色の目、顔も鼻シュッとしてて綺麗系だと思うよ!?」
興奮気味にリビアンが力説する。
「え?そう?リアにそう言ってもらえるのは、嬉しいな〜」
「父様は綺麗系でとってもカッコいいの!?」
「フフ、ありがとうリア」
少し照れた様に笑うカイトは、耳が赤くなっていた。
「職業とスキルがハズレって?確か……私も言われてた……様な?」
「ああ、それね……ハァー」
カイトは馬鹿馬鹿しい、どうでも良さそうな顔をして、深ーーい溜息を吐いく。そして、つまらなそうな顔をして教えてくれた。
「リアは選定の儀式が十三歳までに三回受けるのは、覚えているかな?」
カイトに聞かれて、リビアンは意識がボーッとしている時の事は、微かにしか覚えていなかったが何となく回数の事は覚えていたのでコクリと頷き答える。
「それは良かった。まず、今回リアが受けた最初の一回目は職業とスキルを授かり、ステータスカードに登録される。二回目は大体五〜七歳までに受けて、その時も職業とスキルを授かるけど……、二回目のは増えるけどステータスカードには登録されないんだ。でも、それだと忘れてしまうだろ?」
「はい!意識がはっきりした今の私も!!授かった職業とスキルを覚えてません!!」
戯けた様にカイトが言ったので。
あえて元気よくリビアンも言ってみる、そんなリビアンの反応にキョトンと驚くカイト。
「え?ーーそうなの?」
「うん。……あっ!でも、転生前にちゃんとチュートリアルを受けたから、ステータスはしっかり構成出来てるはずだよ!!」
「じゃあ取り敢えず、ステータスオープンって言ってみな?そしたらカードが出てくるから」
「?ステータスオープン」
カイトに言われて、リビアンがそう言いってみたら、目の前が光り輝いて少し経っと青い透明な色のカードが現れる。
リビアンは現れたカードをキョトンと見つめて、手にとって見た後、光に照らしてマジマジと目を輝かした。
光に照らされたカードは、縁を白いツタや葉っぱの柄が施されていた。
そのカードには、
『 ステータス
名前 リビアン・キルクス
職業 テイマー
スキル 生活魔法 付与魔法 影魔法
アイテムボックス
※ 転生特典 【衣・食・住】 【スキルブック】 本人以外認識出来ない 』
と書かれていた。
本人以外認識が出来ないと書いてあったので、リビアンがカイトに話した。
「………うん。リア……本当に後でゆっくりステータスについて話そうね?じゃあ、さっきの続きをはなすよ。三回目何だけど………前の二回とちょっと違う所が……あって……」
カイトは言いにくそうに、困った顔をして頭をかいた。リビアンは、そのままカイトが話すのを待つ。
「……あ~、転生者の中には……三回目の、その性別が増えるかもって事に………、嫌悪をすっごく示す人が……居るんだよ。」
「………性別が増える……かも!?」
……えぇーー!?増えるのーー性別!?それに!父様の言い方……転生者って結構居るのかな……?
嫌悪……?まぁ、転生前にはそんな事無かったし……常識が違うのは当たり前だけど、何で?父様が言い淀むって?もしかして……父様も?
「転生者達曰く、性別が増える何て可笑しい、普通じゃない、そんなの気持ち悪い。って三回目の儀式の事を知ってよく騒ぎを起こすんだ………」
カイトの落ち込み様は酷く、昔に何かあったのかもしれない。
父様の落ち込み様は……?今は聞かない方が……良いかな?
それにしても、何だか……アレだね。BでLの小説とかマンガにありそうな設定……。
私も無料のヤツを読んでたな〜。う〜ん?他の人達は読んでたけど……現実は無理とか?全然知らなかったとか。まぁ、無理でも世界自体が違うんだから……そこは受け入れるか、触れないようにするとか。騒ぎを起こしたらダメじゃん!?
「え〜っと、リアは……その……」
「大丈夫?世界の違いだし?それなら常識が違うのは当たり前で?そのうち、慣れ?ていって……でも……やっぱり性別が増えるって……なんでーー!?父様!どうして!?」
リビアンの頭の上に?が沢山浮かんで来て、思わず叫んで、何故性別が増えるのか聞く。
軽蔑や嫌悪がリビアンに無かったのでホッとしていたカイトは叫び声に驚く。ただ、先程からリビアンの反応に多さに驚いてはかりで、少し笑顔になってきた。
「あぁ。嫌悪とか無くって良かった。えっと、性別が増える事だよね?それは………この世界が一回消滅して創り直された事で。神様達が他の世界を、と言うかその世界の物語をだけど………。参考にしたんだって………。
後、死亡率が高いのと、普通の男女の出産率がかなり低くなったからって、言われているね」
「普通の男女?」
「うん、そう。三回目で性別が増えるのは男だけなんだけど。後は他にも、子供が欲しかったらダンジョンでドロップする『子宝の宝珠』ってアイテムを使うかだね。………リアの場合は、子宝の宝珠だから!さっきの自分が産んで母親!みたいに言っていた人とは!まっったく関係無いから……、そこのとこ気にしないで……。」
「……えっ?じゃあ、母親は……誰?」
「あ?子宝の宝珠一人でも、使えるんだよ。だから、リアは私が一人で魔力注いで育てたんだ。ただ、凄く魔力が必要でね?え〜っと、何だったかな?
転生者が例えてた……、二人の場合は自動車の?動かす為に必要なモノと量。一人の場合は原発?が二つ必要。と言えば想像がつくって聞いたけど?」
「父様……その例え……分からないよ。
でも、凄く大変な事だけは何と無く分かったよ……。あれ?でも、そんな大変な事を父様はしたの?……何で?」
教会で会っていたアノ母親(仮)と血が繫がっていなくてホッとしたが、カイトの説明に出た例えがあまりにも、規模が違い過ぎで想像が出来なくなったが。そんな大変な事をどうしてカイトがしたのか気になり、恐る恐る聞くリビアン。
「一応、強制で婚姻はしてたからね。アノ人と……さ。しかも、十三で。あっちは、確か……十八だったかな。
ほら強制で、元婚約者の取り巻きで……嫌悪と言うか……やっぱり、嫌だろ?」
「へっ?……えぇーー!?貴族の結婚ってそんなに早いの!?………確かにあんな人は…ちょっと、イヤかなり無理だと思う」
「貴族の結婚は、特殊なモノじゃ無ければ、大体十八歳からだよ」
カイトの言葉に今までで一番の衝撃を受け、リビアンはアノ人を思い出しスッんと真顔で言い切り。そして、キュウッ〜と音を起ててソファに倒れ込んだ。
リビアンのまさかの反応に、カイトは慌てて駆け寄りリビアンを抱き起こすが、どうやらリビアンは気絶して意識がないようだ。
「リア!?……息は……ちゃんとしてる……。ハァーー、良かった。今日は色々な事があったから……仕方ないか。……あ〜、おやすみリア」
カイトは優しい顔をして、リビアンを抱きかかえると部屋を後にした。
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