幼馴染な関係③ 皇ヶ崎 義一

第43話

ずっと何かを探していた

物心つく前から



それがなんなのか、

人なのか場所なのかものなのかも

わかっていなかったけど

どうしても見つけなきゃいけない

気持ちだけが俺を支配していた



その感覚が特に春になると

抑えられないほどだった




満開の桜が咲き風が吹くと

桜が雨のように舞い散る




その景色を見たことがあるような

気がしてしょうがなくなる




少し強い風が吹き目を細める




あたり一面がまた桜色一色に染まる

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