第41話

義一は両親同士が仲よくて

お互い記憶にないほど昔から

ずっと一緒にいた



そんな昔から知っているあいつは

いつも何かを、誰かを探していて

物足りそうな目をずっとしていた



特に春になるとそれが増して

年々ひどくなっていくのを感じていた



そんなやつの何も感じていないような

真っ白な目に光が灯ったような感覚だ



やっと探していた誰かを見つけたのか?



真っ黒な髪の毛がサラサラと輝いていて

目が前髪で隠れそうな長さが余計に

色気を増している



水泳をここまで一緒にやってきて

こいつの方がガタイがいいのは同じ男として

少し悔しい気もするが筋肉質なのは遺伝だな




俺たちの中でもthe日本男児というような

少し濃いめな顔立ちに少しだけ紫がかった瞳



相変わらず同じ男から見ても

いけててムカつくな。

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