第55話

また、ララと2人の生活。




アフターはしないが、帰るのは遅いが家を出るのも遅くなったからなのか



いたずらはあまりしない。





お店に何度かSとKが飲みに来ては、私とTちゃんで席につく。




何度目かのその帰り道。






『明日休みだよね?』





店から4人で出て、少し後を歩くSに私が話しかける。





『ん?うん。』





Sだけ立ち止まり、KとTちゃんは前を歩き始める。





2人でも何度かご飯とか遊びに行ったりした。





私の気持ちはSにはバレバレだったと思う。





『ララもいるけど、家に来ない?』





『泊まっていいの?』





『何も用意はないけど。いいよ?』





『Kー!今日は2人で帰るわー!じゃあな!』






Sは前を歩く2人に突然叫び、私の手を引いて2人とは違う方に歩き始める。





帰り道はほぼ一緒だから、違う道からだった。






Sが初めて我が家に来た時は、ララは何故か、ものすごく吠えた。




抱っこして『Sだよ。大丈夫。』と言って下ろしても珍しく吠えていた。




ララの中で、何かを感じ取ったのか




あんなに、誰かに吠え続けるララは、それ以降は見ていない。




最終的には懐いたが、一緒に寝るのはソファーの上だけで




おしりを向けて寝ることは無かった。

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