どこに応募する? 児童文学?ラノベ?一般?

ひとつ悩ましいことがあります。

それは、『書き上げたハイファンタジーをどこに応募するか。どのジャンルに当てはまるか』という点です。



とても難しい問題なのですが、作風によって分かれてくると思います。



まずは、ラノベやライト文芸の賞にも応募できる可能性があります。

テンプレ以外の作風や、重厚な作風も賞によっては歓迎されます。

電撃の『キノの旅』『ミミズクと夜の王』とかは、全年齢向けの寓話的なハイファンタジー感がありますし、こういった、文芸的な作品も取り上げられることがあります。(なので、文芸的なハイファンタジーの場合は、ライト文芸の受賞枠があるラノベ賞が狙い目ということです)


そのほか、児童文学の賞が当てはまる場合があります。

実際、ゲド戦記や精霊の守り人などは、児童文学のレーベルから相応の、子供向けの装丁で出版されているバージョンがあったりします。

上橋菜穂子さんは児童文学賞の出身でもあります。


その他ですと、作風によっては広義のSFに含まれたり、伝奇ものならホラーや歴史の賞に行ける可能性もあります。



いずれにしても、おもしろければどこかに引っ掛かるのではないでしょうか。

どうせニッチな取り組みなので、書きたい世界を全力で書いてみてはと、個人的には思います!



もちろんですが、応募先によってアレンジというか、相応の歩み寄りは必要です。


ラノベ賞なら、自分の世界観やテーマを大切にしながらも、魅力的なキャラクターやストーリーを描かないといけないです。


児童文学なら、子供に安心して読ませられる内容でないといけないです。


僕の作品だと、

『滅びの国の魔女紀行』については、はじめはいろんな方から『児童文学ですよね??』と認識されていました。

僕としては、星の王子様などのように、寓話性を持たせた、大人向けの童話みたいな意図でした。

今はラノベ賞に出していますが、児童文学賞にもいける作風だと思います。



ちなみに、『ヤングアダルト(YA)文学』というカテゴリーも無視できません。

普通は日本だと児童文学の中に入っているのですが、ヤングアダルトのカテゴリだと、中学生から高校生などをレンジにできます。

児童文学よりも高度で、一般向けよりもライトなレンジです。


作風にもよりますが『本格ハイファンタジーを提案するちょうど良いゾーン』だと思っています。

児童文学賞を調べると、ヤングアダルトもレンジに入れているものが見つかるので、意識してみるとよいと思います。


ちなみに、児童文学でも、どのあたりの年代をターゲットにするかで、描き方が変わると思います。

本当に児童の場合は、まずは正しさや思いやりを伝えるべき段階だと思われます。

中学生などなら、正しさの危険性や矛盾に目を向けるべきときかもしれません。

高校生くらいだと、アイデンティティや自己受容という段階かもしれません。

このあたりも踏まえて、テーマ性や描き方を調整するとよいと思います。

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