第4話
でも、それは出来なくて
バンッと図書館に似つかわしくない音が響く
『、、っ!』
驚いて何も言えず(声が出るわけじゃないけど)、その音がした方向に目を向ける
「、、、」
そこには金髪に右のサイドをピンで留めている所謂不良と言われる男の子がいた
彼も私を見て、驚いてるみたいで固まっている
「古本ー!!」
その静寂を破るように誰かの声が廊下の方から聞こえた
「やべっ」
彼は廊下の方を振り返って呟いた
おそらく、生徒指導の梅本先生の声で彼は、補習を抜け出して逃げてるんだな
『、、、』
私は持っていた本を元に戻して彼に近づく
「、、えっ」
そして、彼の腕を掴んで図書館の受付の机の下に押し込んだ
「ちょっ、何してんの!」
状況が掴めていない彼は下で騒ぐ
それでは彼を匿う意味がなくなるので、私は唇に人差し指を当てて静かにとジェスチャーする
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