第8話
「あほか
あたしはあんたに『隣に座っていいか』って聞いた立場なんだぞ
どっちかっていうとあんたの場所だろうが」
ここを去る理由になってねぇ
彼女はそう言って腕を組み、目を閉じた
アタシは少し目を見開くと元居た場所に座った
彼女の言葉にアタシは喜んだ
アタシを遠巻きにして噂する人たち、無視する人たちに疲れていた
そんな中で見つけたここに居ていい、、アタシの居場所と認めてくれたから
目をつぶっている彼女は静かなので寝たかと思っていたが寝息は聞こえず、アタシと同じように風で揺れる葉の音を聞いてると思った
彼女もアタシと一緒で何かに疲れているのかもしれない
そう考えてもアタシは聞くことはしなかった
それは彼女もしなかったから
これがアタシ中野衣更、党利発音の初めての出会いだった
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