第68話

「で?あんたは『王と三獣』のなんだ?」




「、、、」




連れて来られたのは使われていないショッピングモール近くの倉庫みたいなところ




今は売られていない物が見えるのを考えると廃棄物を置いてるのが分かる




「聞こえないのか?」




周りの状況を確認する余裕があるあたり私も冷静だなと思う




人数は7人か、、どうしよう




冷静に周りを確認してるけど小説の主人公みたいに実はケンカが強いですなんてことないし




こういう状況に合ったことがあるから冷静なだけ




だからこういう状況で無視し続けても相手を刺激するのも分かってる




「なんのことですか?」




敢えて刺激して情報を話してもらわないといけないことも




「とぼけんじゃねぇ!お前が『王と三獣』の姫だってことは分かってんだよ!」




「、、私は姫じゃないですよ」




「この!」




男が手をあげようとしたのを見て反射的に目をつぶる




「落ち着けよ、ごめんな。こいつダチが王と三獣に殺られて頭に血が上ってんだ」




男の人の手を止めたのはその仲間の内の一人で一番無害そうな人だった




「いえ、、」




「でもさ、この状況で嘘を付くのはどうかな?」




「え、、」




無害そうな人でもここにいる時点で無害なわけがない




それに気づいたのはその人が纏う雰囲気が変わってからだった

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