第64話

「じゃあ、そろそろ行こうかー」




ご飯を食べ終わってすぐ、瑠璃さんは着替えて来るーと言って自室に戻った




時間的に私のに使った時間より比較的早かったと思う




だけど




「んー?姫ちゃん、どうかしたー?」




「いえ、特に何も」




さっきと全く違う姿の瑠璃さん(?)の姿があった




なんで(?)がついたかと言うと




綺麗だった白髪は黒髪に紅い瞳は焦げ茶色にそして垂れ目がちだった目元は少しきつくなっていて誰か一瞬分からなかったから




でも、美人なのに変わりなかったのは元の良さなんだろうなと漠然と思った




「すごい変わりようでしょ。一瞬、誰か分からないくらい」




帝の言葉に頷いた、、でも




「でも、瑠璃さんは瑠璃さんだね」




一瞬、本当に誰か分からないけど、なんとなく分かるよ




「すごく優しい雰囲気なのは変わらないから」




そう言った私を瑠璃さんは凝視すると頬を少し赤くして




「えー、姫ちゃんがすごくかわいいー


ミカちゃーん、姫ちゃん抱きしめてもいい?」




「ダメに決まってるでしょ」




「えー」




残念そうに言った瑠璃さんはさっきのような赤い顔をしていなくて、、でも、少し茶化したのは多分




「照れ隠しだな」




「照れ隠しだね」




「、、、」




敬さんと智さんの会話に私の予想は合っていたと確信した




そのほのぼのとした雰囲気のまま私たちは買い物に足を進めた




、、、そしてこの後、何が起こるか私は想像することが出来なかった

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