第63話
「いや、ミカ正直すぎるでしょ」
「しかも真剣な顔で言うことじゃねぇ」
「時間ないから変更はしないよー」
立っていた瑠璃さんは智さんの隣の席に座ってしまって、私1人が立ったままも変なのでテーブルに近づくと帝が私の腕を引っ張って隣に座らせてくれた
そうすると4つしかない椅子は必然的に誰かが立つことになって、その人は
「、、俺の席がねぇな」
料理をして席を離れた敬さんだった
「あれ?敬ちゃんの席って元からあったっけ?」
「敬は元から床で食べる習慣があったから元々ないと思うけど?」
「、、そうなの?」
「うん、そうだよ」
「なわけあるか!
スズに噓の情報を与えんじゃねぇ!」
、、だよね
敬さんは智さんと瑠璃さんと言い合いをしながら折り畳みの椅子を出し始めていて少し申し訳なかった
今からでも入れ替わったほうが、、
「スズちゃん」
「何?」
「気にしなくていいから」
私の行動を先読みした帝は気にしなくていいという
「でも、、」
「敬も言われても「いいから」って断るだろうしね」
「、、分かった」
私の了承に帝は笑うと
「スズちゃんの椅子も買いに行こうね」
と言ってくれた
それに私は頷くとテーブルに用意された美味しそうな朝食を食べ始めた
「、、折り畳み椅子低いねー」
出した折り畳み椅子が低くてテーブルとのアンバランス感に笑い始めた瑠璃さんとそれを気にした視線がいつもより低い敬さんまた言い争うことになったのは必然なのかもしれない
敬さん、本当にすみません
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