第60話

「、、、!?」




私はいつの間にか横に居た瑠璃さんにサッと顔を向ける




なんでここにいるの?




「、、瑠璃」




「まだイチャつきたいのは分かるけどダメだよー」




帝の不機嫌な声に臆することなくにこやかに答える瑠璃さんはすごいと思う




「『お願い』でも?」




「『お願い』されてもあたしは聞かないよー」




「、、、」




「そんなに拗ねないでよー。今日は姫ちゃんのお買い物でしょ?早く終わったらいくらでもイチャついていいから」




今、私の後の予定が私の相談なく決まった




「まぁ、とりあえず、、、」




瑠璃さんは私を帝から離すとそのまま




「姫ちゃんは着替えるから部屋の外で待っててねー」




帝を部屋から出してしまった




その早すぎる動きに私は驚いた




「帝を外に出していいの?」




「ん?あぁ、いいのいいの。多分ミカちゃんも気にしてないからー」




「、、そう」




「それよりさ、、、」




言葉を止めた瑠璃さんは満面の笑みで




「これを着てみようかー」




紙袋いっぱいの服を私の目の前に掲げた




「これを全部着るの?」




「うん!サイズがバラバラだから着てみないと似合ってるか分からないからねー」




そう言って中から数組の服を取り出した




それから数分、私は瑠璃さんに色々な服を着せられた

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