第49話

「それはなんで〜?」





私の言葉に納得してるのか、してないのか瑠璃さんは聞いてきた





「確かに帝達は『王と三獣』っていう有名な人達だと思う。


でも、私が会ったのは『帝と敬さん達』なんだよ。


少ししか知らない『王と三獣』より、一緒にご飯を食べて、話した『帝達』と私は一緒にいたいと思うよ」





私の言葉が意外だったのか驚いた顔をする帝を除く三人





帝はすごく嬉しそうに笑っていた





よかった、笑ってくれて





それに私も表情が少し和らいだ気がした





「そっか〜、ならあたし達のこと詳しく話さなきゃだね〜


一緒にいるんだったら知ってた方がいいしね〜


それに、、」





もっと仲良くなりたいもん





そう言って瑠璃さんは話してくれた





「あたし達はこの街やそれ以外で『王と三獣』で通ってるのは知っての通り


姫ちゃんは『王と三獣は王が三人の人を従えている』っていう一般の人と同じ認識だと思う」





「一般の人と同じ?」





覇王と関わってたから一般の人と同じっていうのに疑問を持つ





「それぐらいの認識で普通はいいんだよ


だから、覇王は容姿とかの基本情報しか教えなかった


でも、覇王は普通じゃない。それにこの街にもやんちゃをしてる奴はごまんといる


そいつらと同じ認識を覇王がしてるとしたら


『王と三獣は三人の獣が王に従っている』だと思うよ」





「、、?」





さっきのと違いがわからないんだけど





「確かに僕達は帝が言ったことに従うよ


だけどね、それは帝が言ったことに反論をする必要がないからなんだ」





智さんの補足に少し考える





『反論する必要がない』





つまり





「智さん達が帝の言ったことを従うのは帝を崇拝してるとかじゃなくて、帝が言ったことは反論をしなくても、聞いてもいいお願いだから?」





「そういうことだ」





確かに前の『王と三獣は王が三人の人を従えている』だと帝の言うことは絶対みたいな感じだけど






『王と三獣は三人の獣が王に従っている』だと三人が自主的に帝の言うことを聞いてるみたいに感じる





、、?でも、だからって





「その認識の違いに意味はあるの?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る