第45話

ここら辺の案内が終わって帝たちの家に帰るとさっきはなかった靴が一つあった





誰のかな?





「帝」





「なぁに?」





「この靴って」






「うん、瑠璃のだよ」





さっき話していた瑠璃という人のものでやっぱりと思う





でもこれって、、





「男の人の?」





「、、、」





帝はそれに答えることなく中に入っていく





その反応に少し首を傾げた





女の人が男物の靴を履いても特におかしいことはない





なのに、ちらりと見えた帝の表情は無だった





「、、、」





靴を脱いで帝を追いかける





無だったけどなんとなく悲しげだったから





追いついた時には帝はリビングのドアを開けていた





「おかえり」





「もう、瑠璃帰ってるぞ」





智さんと敬さんに迎えられた帝はさっきみたいな無ではなく、少し微笑んで





「お疲れ、瑠璃」





「そこは『おかえり』でしょ~、ミカちゃん」






と白い髪に紅い眼をした綺麗な女の子に言っていた





でも、その表情は何だか、、作られたものな気がした





「スズちゃん」





後ろにいた私を呼んで、部屋の中に入れる




「あ~、姫ちゃん起きたんだ~」




私が中に入ってすぐ満面の笑みで迎えた女の子





「うん。瑠璃、この子がスズちゃん。スズちゃん、さっき言ってた瑠璃だよ」





「はじめまして」





「はじめまして~」





少し頭を下げて言った私に同じように返してくれた瑠璃さん






「そんなかしこまらないで~、一緒にお風呂に入った仲なんだし~「ばっか!」うむっ」





敬さんは瑠璃さんの口をふさぎながら言った





えっ?一緒に入った?何に?お風呂?





、、え

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る