第44話

烏side




「ミカさ、さっきのわざとだよね」





「、、かもな」





さっき確実にリンは僕たちの会話を聞いて、『瑠璃の仕事』について考えてた





それをミカはその考えを遮るつもりで『ここら辺を案内する』って言っていた






「いずれ知ることになる」





敬はそう言ったけど、敬自身も分かってると思う





その『いずれ』は今日だってこと






瑠璃が帰ってくる今日にリンは知ることになる






僕たちがここで何と呼ばれているか






「ミカは怖いんだよ。それを知ってスズが変わるのが」






「だろうね、でもさ、、」





俺と敬は目を合わせて言った





「「絶対ない」」






僕たちの王様が好いた人が変わるなんてないし






リンはきっと変わらないって僕たちは何故か確信している






それに、もし最悪そうなっても僕たちが黙ってない





「まぁ、どんな結果になろうが関係ないな」





「、、、」





「俺らは王様に従うだけだ」





、、こういうセリフをサラッという辺り、敬は本当に王様の犬だな






「今、失礼なこと考えただろ」





「ううん、考えてない」





「嘘言うなよ」






「言っ(たかもしれないけどそれを敬に言っ)て(も僕に良いことは)ないよ」






「ここまで含みがある言い方をするのはお前くらいだな」






それはないでしょ





ミカや瑠璃もこれくらいはするよ





「敬はしないだけ」





「、、さぁな」





そんな会話を王様が帰ってくるまでしていた




side end

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