第32話

両親が死んでから、私の表情はなくなった





なくなったって言うより、動かなくなった






だからといって感情が無いとか動かないわけじゃない






それに表情がつかないだけだ





だから、私の友達は





「スズちゃんって何考えてるか分かんない」





そう口を揃えて、離れていった





なのに彼らには私の表情が分かるらしい





それが不思議でならなかった





不思議というより






「、、、っ」






むず痒い感じがした





要するに





「照れたな」





「照れたね」





そういうことだ





2人の生暖かい視線を感じながら、私はご飯を食べた





凄く食べにくかったけど

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