第29話

「スズちゃん、ごめんね?」





「、、、」






今更真剣に謝っても許さない






「、、ごめんなさい」






声のトーンが下がったのを聞いて、振り返ると






眉を八の字した彼がいた






それを見て、怒りはどこかに行ってしまった






「、、もう怒ってないですよ」






「ほんと、、?」





私が一つ頷くとぱぁぁと効果音が聞こえそうなほど笑顔になった





、、かわいい人だな






それを見て、私も表情が緩まった気がする





「、、スズちゃんはかわいいね」





何に対して?





首を傾げると彼は





「笑った方がかわいいね」





と言って微笑んだ





「、、っ」





それに照れて、俯く





やっぱり彼には私の表情が分かってしまうらしい





照れて、彼と視線を合わせれずにいると





「イチャイチャする前にさっさと起きてご飯を食べろ!」





と言いながらドアを激しく開けたのは栗色の髪に焦茶色の瞳をした男の人だった





イチャイチャをした記憶は無いんですが、、

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