第25話

「彼女が攫われた事実も仲間が怪我をした事実は変わらないが、お前のしたことは全部あたしがしたことだ」




「待てよ!何を言って、、」




「お前がしたなんて知ってるやつはどこにいる?


蒼蓮のやつらしか知らないことだろ?」




「それは、、」




俺の反応に姐さんは確信を持ったのかニヤリと笑った




「なら、いける」




「でも!そんなことしたら姐さんが、、!」




「あたしはいいんだよ、そもそもあいつらとは利害が一致しただけの関係だから


それにもうその関係も切れた」




「だからって、、、俺に責任を取らせるんじゃないのかよ」




こんなの俺に対する責任じゃない




こんなのは甘すぎる




「責任だよ


宮村義樹は何もしてないんだから、その代わり、お前は何もできない」




「、、は?」




「彼女は襲われたが、その事実は宮村義樹が情報を売ったっていう事実事態を無くすから成り立たない


だから蒼蓮のやつに報復する理由はお前にはない


そして、仲間がやられた原因を作ったのにその原因すらないから何も言えない、謝ることもできない


どうだ?十分な責任の取り方だろ?」




「、、あんたは甘すぎる」




そんなの責任でもなんでもない、ただの贖罪だ




姐さんっていう人を犠牲にした罪滅ぼしだ




しかも俺にしか利益がない

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