第11話
衣更さんの質問の意図が分からず、首を傾げる
「じゃあ次にあの子が家を空けたことがある?」
発音さんが部屋を開けたことがあるか?
そんなの、、、
「、、、一度もない」
私達が部屋を訪れると発音さんは仕方ないなぁという風にいつもあげてくれた
ほとんど毎日行ってたけど時間は安定してない私たち
それでも発音さんがいなかったことは一度もない
「あんたらと会うようになってからあの子はバイト先の店長にしばらく忙しくなるから休むことを言ったの
最初は入らないのは迷惑だからって辞めるつもりだったみたいだけど、店長が忙しいのは仕方ないからって、席を置いてくれたのよ」
「、、、」
「これがどうゆうことか分かる?
あんたらが送り迎えするから続ければって言ったのにあの子はあんたらに迷惑をかけるのが嫌だからってそれをしなかったのよ
自分が下手に動いたら、迷惑かけることをハツは分かってるから
あんたらのことを考えて行動したあの子があんたらを売るわけない!」
「、、、」
私達は何も言うことができなかった
最初は嫌々だったかもしれないけど、発音さんは私達のことを考えてくれてた
それなのに、私達は一瞬でもあの人を疑ってしまった
発音さん本人が認めたとしてもそれを鵜呑みにするべきではなかったんだ
「発音を信じることができなかった奴らに教えることは何もない」
衣更さんは吐き捨てるように言うと部屋を出て行った
私達はしばらく動くことができず呆然としていた
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