第6話

抵抗する俺の力なんかものともせず抑えられる力




それにあいつは俺を抑え込みながら指を折っていた




まだまだ、本気ではないというふうに




最初に会ったときあいつは



『調子に乗るな


ここはあたしのテリトリーだ


さっきのでわかったと思うがあたしは機転が効く


ここでお前らを追い出すのは簡単だぞ』




あの時は気にも止めていなかった台詞だったが、今になって理解した




オトは本当に追い出す力を持っていたのだと




あいつといたこの数日間であいつのことを知った気になってた




普通の女とは違う力、雰囲気、そして場を制することが出来る存在感




俺はあいつの何を見てきたんだろうか



side end

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