第三章

第12話

ジェードに抱かれた日から、彼はタガが外れたように、至る場所で私に触れるようになった。



もちろん、大っぴらにはしないのが、さすがといったところで。



「んっ……ふっ……ぁ……」



「んンぅ……はぁ……そんなに腰をくねらせて、可愛らしい声が出ているよ……他の使用人達に、いやらしい君を見られてしまうね……さてどうしようか……んんっ……」



私は今、自室のバルコニーで、はしたなく自らのスカートの裾を持ち上げて立っている。



下着は取られているから、肌が顕になったままで、羞恥と快楽の狭間で、ソコを濡らしていく。



地面に両膝をつけて座り、私の前に跪いてお尻に手を添えて、秘部に顔を埋めながらむしゃぶりつくジェードを見下ろす。



熱を帯びたうっとりした目が、私を見上げて射抜く。



その視線にゾクリとして、ブルリと体を震わせる。



「んっ、はぁ……溢れて止まらないよ……あぁ、君の蜜は、どうしてこんなに美味しいんだろうね……凄く美味しい……ぅンんんっ、んん……」



わざとなのか、ジュルジュルと大きな音を出して、舐めて吸ってを繰り返され、私は脚をガクガクさせて達する。



うっとりした顔で微笑みながら、崩れ落ちる私の体を支える。



「ほら、しっかりして……まだ終わりじゃないんだから……」



クスクスと笑う声がして、バルコニーの手すりに手をつかされる。



「あぁ、可愛らしいお尻が丸見えだ……君は、はしたなくて、いやらしくて、本当に愛おしいよ……。そのままお尻を突き出してて……」



後ろから腰を掴まれ、ジェードが侵入してくるのが分かって、出そうになる声を我慢するように、下唇を噛んで耐える。



「声を我慢しているの? ククッ……君の可愛い声を聞けないのは、残念だけどっ……んっ、これはこれでいやらしくていいねっ……んぅっ……はぁ、頑張って耐えていてっ……」



囁く声がなくなった瞬間、後ろから突く力が強くなって、ジェードの昂りが奥を叩いた。



手すりを握る手に力が入り、短い息遣いをしながら、なすがままになっている私の耳に、扉をノックする音が届く。



体が強ばる。



「あっ、くっ……こーら、中そんなに絞めたらっ、間違って、出てしまうよっ……」



『セレア様。アレアド様がいらしておりますが、どうなさいますか?』



扉の向こうで、声がしてジェードを見るけど、ジェードはただ微笑むだけだ。



「た、体調がっ、ぁっ、優れな、いっ、から……今日はっ……」



『それは大変っ! お薬をお持ちしますか?』



いつ入って来るかも分からない状況にビクビクしながら、喘ぎそうになるのを必死に抑えながら、何とか言葉を紡ぐ。



「大っ、丈夫っ……ンっ、寝ていればっ、はぁ、治るからっ……一人にし、てっ……ぁ……」



去って行くメイドの足音を遠くに聞きながら、荒い息を吐いてうるさいくらい鳴る心臓を手で押さえた。



「ははっ、そんな甘い声を漏らして……よく頑張ったから……ご褒美、あげようか……」



「ジェードっ、だめっ……これ以上、はっ……」



もう、声を抑えられる自信がなくて、涙が滲む。



「あぁ……泣き顔まで可愛らしいなんて……たまらないなぁ……本当に君は最高だよ……」

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