第67話
激しく舌を絡ませるキスを続けながら、逸耶の手が太ももを撫でて、スカートにスルリと滑り込む。
身を捩りながら、逸耶の手の感触が肌にダイレクトに伝わる。
――――ピンポンパンポーン……。
放送の音に、体がビクリと跳ねる。
【水乃先生、至急職員室へ……】
耳に名前が入ってきたから、逸耶にも聞こえてるはずなのに、逸耶はキスをやめる気配がない。
「いつ……や……ぁ……ふっ、呼ばれっ、んっ……」
「あぁ? ンっ、もうちょぃ……んっ、はぁ……」
キスの合間に話す逸耶の吐息混じりの声が、私の子宮辺りを切なくさせる。
離れた唇が、ビリビリ痺れて熱い。
「はぁ……そのエロい顔で、まさか教室戻る訳じゃねぇよな? 俺が引き出したその可愛い顔、他の奴に晒すなんざ……許さねぇよ」
逸耶がカバンを漁り、こちらに戻って来る。
「ほら、マンションの鍵。これ持って先帰って、いい子で待ってて」
触れるだけのキスをして、逸耶はニヤリと笑って私の頭をくしゃりと撫でて部屋を出て行った。
その瞬間脚から力が抜けて、ペタリと地面に座り込む。
逸耶に抱かれるのなんて初めてでもないのに、体が期待でおかしくなりそうだ。
私は深呼吸をして、立ち上がり、鍵をポケットにしまって部屋を出た。
マンションに入り、改めて逸耶の香りに包まれて満たされる。
久しぶりに来た部屋は、以前より散らかっている気がした。
仕方ないなと苦笑して、軽く片付ける。
その間も、いつ逸耶が帰ってくるかとソワソワしてしまう。
片付けが一段落つき、ソファーに座る私のスマホが震える。
着信の名前は“逸耶”だった。
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