第40話

疼きすぎて、頭がおかしくなりそうだった。



そんな時に訪れる快感程、狂おしいものはない。



「ひぐっ、ぃいあぁああぁぁぁあっ!」



熱い舌が割れ目とその上にある突起を、擦り上げた瞬間、体をビクビクと何度も痙攣させながら、快感に啼き叫ぶ。



「今のすっげぇいい声……エロすぎだろ……」



「らめっ、やあぁあぁっ、ひぅっ、気持ち、ひっ、よぉ……やらぁ……飛んじゃ、ぅ……ぁ……」



「大丈夫……いっぱい気持ちよくなって、何も考えずに、気持ちいいお仕置で狂えばいい……」



突起を指で摘んで転がした、擦っては撫でたり、ありとあらゆる方法で刺激されながら、長い指と舌で濡れてぐちゃぐちゃな秘部がイジめられて、頭が働かない。



「柚菜……明彦なんかより、俺の方が柚菜を喜ばせてあげられるんだよ……分かるよね?」



「いいっ、気持ちぃっ、たか、ぉみぃ……ふあっ、もっとぉ……ん、あっ、あぁあっ……」



時間を掛けて快楽を与えられた私の体は、もう前の体には戻れないのかもしれない。



中を激しく擦られ、肉がぶつかり合う音と、妙にいやらしい水音を自らの喘ぎと、貴臣の色気ある喘ぎ混じりの吐息の合間で聞きながら、私は力無くただ揺さぶられ、身を委ねる。



「柚菜っ、好きだよ……柚菜っ……は? 俺の事っ、ぁっ、んっ、好き? はぁ……」



「好きっ、貴臣っ……好きぃ……」



「明彦、より?」



「んんぅっ……はぁ、貴臣がっ、いぃ、のっ……」



「ははっ、嬉しいねぇっ……柚菜っ、俺も、すっげぇ好きだよ……ぁ……」



まるで呪文みたいに、耳元で甘く低く囁かれて、ゾクゾクしながら頭に響いてくる、貴臣の甘美な声すらも快感で。



「っ、くっ、あははっ、こらっ、んっ、そんな締めたらっ、イっちゃうでしょ……柚菜は、悪い子だからもっと、いっぱい気持ちよさで、ぐっちゃぐちゃにしてあげなきゃ、いけないんだからっ、さっ……」



「ごめ、なさっ……気持ちぃの……もっ、と、いっぱいっ……欲しっ、あっ……」



「俺に好きって言われるの……嬉しいの? 中、めっちゃ喜んでるけど……」



激しかった律動を緩やかに変え、耳の中に舌が入って来て、そのまま低く囁かれれば、ぶるりと体を震わせて小さく絶頂する。



「ほら、ちゃんと答えて……」



「嬉しっ、もっと、言って……」



クスクスと笑う貴臣が、私の耳に唇を押し付けながら、ゆっくり囁く。



「俺の柚菜……好きだ……愛してる……」



「ひっ、ぃっ、あああぁぁっ、ぁ、あ、ぁぅ……」



囁かれながら、中にいる貴臣の昂りの先が奥をグリっと押し込むように動くと、言葉に出来ない程に激しい快感の波が、体中を襲い、支配する。



体を目いっぱい反らして、まだ残る快楽の余韻に浸る。



「俺だけの、柚菜……」



「貴、臣ぃっ……止まるの、ダメぇ……」



「何で、駄目? 何処に何をどうしたらいいんだろうねぇ?」



意地悪な質問に、もどかしくて貴臣にしがみついて、子供みたいに泣きじゃくる。



「奥っ、グリグリって……」



「グリグリだけでいいの?」



「トントンて、してっ……んっ、奥っ……いっぱ、いっ……突いて、こすっ、て……ああぁっ!」



言い終わる前に、貴臣の律動が始まり、幾度となく意識が飛びそうになるのを、貴臣に体を噛みつかれる事で、意識を保っていた。

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