第23話

連続で訪れる快感に、涙でぐちゃぐちゃになる私に、逸耶の激しいキスが追い打ちを掛ける。



「んっ、ぅんんっ、ふぁっ……キス、きもちぃ……」



「キスだけ?」



「ちがっ……全部っ、きもち、ぃっ、よぉ……」



「そりゃ、よかったっ……おらっ、もっとっ、んっ、もっと、だっ……は、ぁっ……」



「やだっ、これ、だめっ! やぁあぁっ、だめぇっ、死んじゃっ……ぅ、あぁああぁあっ!!」



声も体も全てを震わせて、声にならない声を残して、痙攣を続ける私を見て、楽しそうにクスリと笑う逸耶の声がする。



その後も、私が気を失うまで、何度も何度も激しい行為は続いた。



「大人を煽った代償はデカいって事、しっかり奥に教えこんでやるよ」



「ぉく……ぃい、よぉ……い、つ、やぁ……逸やぁ……もっと……」



「マジかよお前……ったく、お前も相当淫乱だな」



「だ、てぇ……気持ちぃ……」



「そりゃよかったよっ!」



「あぁぁああっ!」



もう何もかもがぐちゃぐちゃで、ただ快楽に溺れるしか出来ない私は、逸耶に縋り付き、泣き叫んでいた。



大人の怖さを刻み込まれた夜だった。



翌日、私の体はフラフラで、ちゃんと機能しなかったのは言うまでもなかった。



昨日は色んな事が目白押しで、私の頭は考えるのをやめてしまった。



逸耶、もとい、先生の車で早朝に家に学校の荷物を取りに行き、朝が早い両親との会話もそこそこに、再び車で先生の自宅に舞い戻り、そのまま登校。



朝が早いとはいえ、さすがに先生の車に乗ったまま登校するわけにもいかず、学校より少し離れた場所で降ろしてもらう。



「体、平気か? 昨日は俺も大人気なくちょいやり過ぎたからな」



「平気。私先生と違って若いし」



「悪かったなおっさんで。まぁ、あんま無理すんな」



「先生……キス、して」



「あ? アホか。学校近いんだぞ、誰かに見らっ……」



先生の意見を無視して、窓から上半身を滑り込ませて先生の唇を素早く奪う。



軽く触れただけなのに、満たされる。



「……ったく、お前なぁ……」



「あっ、スキャンダル」



「ヒューヒュー。って、えっ!? 先生と高嶺の花じゃん、ヤバっ! マジでっ!?」



彰人あきとうるさい」



マズイ、見つかった。

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