第18話

元々絆されやすく、断れない性格だったのは認めるけど、ここまで流されやすいとは。



いつからこんなに弱くなったんだか。



背中の開いた部分に唇が滑る。



「脱がせたいのもあるけど、それはそれで勿体ない気もするな……」



呟きながら口づけを繰り返す。同時に胸に手が這う。



「布越しでも分かるくらい、ここが主張してるよ?」



いつの間にか下着が外されていて、素肌にドレスを着ている状態で、布の上から胸の突起を撫でられ、体を震わせた。



「上から弄られるのと、直に弄るの、どっちがいい?」



片方はいやらしく布ごと舐め上げ、吸い、もう片方は爪で引っ掻かれながら、こちらを目だけで見て、意地悪な質問をされる。



貴也さんの視線だけで、お腹の奥が疼いて止まらない。



「直接っ、が……いぃ……んっ……」



「そう? 今でも十分気持よさそうな顔してるけど……」



「もっ、とぉ……」



ゆるゆる来る刺激が歯痒くて、もっと気持ちよくなりたくて、縋るように貴也さんの服を握る。



「今日はおねだりが上手だね……」



脇の横から手が入り込んで、胸を包み込む。



「あっ、んっ……ふっ……」



「敏感なこの小さな膨らみが、俺に気持ちよくしてって言ってるね……凄く、美味しそうだ……」



貴也さんがニヤリと笑い、胸の先端で主張する突起を口に含む。



舌で転がされ、吸われた後に甘噛みされると、ビクビクと体をしならせる。



「これ、気持いいの? 凄い感じてくれてるんだね……嬉しいよ……」



満足そうに笑った貴也さんの手が、太ももの間を滑り込んで、濡れすぎた場所に辿り着いた。



「慣らさなくてもよさそうなくらい、しっかり濡れて、俺を誘ってるね……」



「あぁあっ……」



指が濡れたソコを指がなぞり、弱い突起を刺激されると、ゾクゾクした快感が体中を走り抜ける。



「やぁっ、指っ、早っ……ぃ……んんっ! ダメっ、もっ、あっ……」



「イクの? いいよ……イク時の可愛い顔、見せて……。ほら、イって……イクならイクってちゃんと教えてくれなきゃ駄目だよ……」



軽く転がされていたのが、段々指の動きが早くなり、激しく動かされている部分からは、いやらしく水音が鳴って耳までも麻痺させる。



「たかっ、あっ、ダメっ、ダっ、メっ……イっ、イっちゃ……イクっ、っ、ぅんんンっ、あっ、ああああぁっ!」



体を仰け反らせ、貴也さんの肩口の服を握り締めて、喉をヒクつかせながら達する。



「上手にイケたね……凄く可愛い……ねぇ、俺も君の中で気持ちよくして……」



「き、て……」



ズボンの中で窮屈そうそそり立つ貴也さんの昂りを、貴也さんがベルトを外して解放する。



「君がいやらしく誘うから……俺のがもうこんなになってる……君の中に入りたくて、痛いくらいだ……」



悩むだけあって、いつ見てもその迫力は物凄い。



確かにコレを初めに見てしまうと、怖くなる気持ちは分からなくない。



それでも、私は何度も受け入れ、その気持ちよさを知ってしまったから、もう多分他の人では満足出来ない気がする。



慣れとは恐ろしい。



「入っても、いい?」



「はい……」



興奮した様子の貴也さんは、いつも挿入時に確認とゆっくりする事を忘れない。



こういう細かい気配りが、この人を信頼できる人間性を作ってるのだろう。



身を委ね、貴也さんのモノを受け入れるように、出来るだけ体の力を抜いた。



「はっ、く、キツっ……あぁぁっ……」



「たか、やっ、さ……ぅ、あっ……」



ユルユルと入口で動く貴也さんの昂りが、ゆっくり確実に入って来るのが分かる。



「はっ、ぁ……痛くっ……ない?」



呼吸するのに精一杯で、言葉が出なくて首を縦に振る。



「苦しい、よねっ……ごめんねっ……後、ちょっとっ、はぁ……我慢してっ……」



「ふっ、ぁ……ンっ……」



貴也さんが勘違いしている。苦しいからじゃなく、入口を擦られるだけで、物凄く気持ちよくて、さっきから何度か小さくだけれど達していたりする。



こんな淫乱な自分の体がはしたなくて、恥ずかしい。



「ねぇ……はぁ……もしかしてっ、んっ……イってる? 中、凄くうねってっ……締め付けっ、凄いっ……はぁ、あっ……」



「だ、てっ……気持ぃ……ぁ、んっ……」



まだ入り切っていないのに、早く欲しくて、もどかしさに自ら貴也さんの腰に足を巻き付けて腰を進める。



「ちょっ、まっ、迪香っ……あっ、そんなにしたらっ、くっ……ああっ……」



「ゆっくりじゃ、なくて、いい、からっ……早くっ……」



顔を歪めて、何とも言えない表情をする貴也さんの頬を撫でる。



「何言ってんの……君の体が傷ついたら、困るでしょ……加減出来なくなるから、可愛いわがまま言わない……」



「わがまま言えって言った……」



「……ったく……うちの奥さんには困ったもんだね……ふ、んっ……」



「ひっ、ああぁぁああぁっ!」



ゆっくりだけど、明らかに半分は入ったであろう感覚に、快感の波が押し寄せて頭が痺れる。



「そんなっ、挑発するような態度を取る悪い子はっ、男を煽るとどうなるか……体で覚えるといいっ……はっ、あぁ……」



目を細め、唇を舐める仕草に心臓が跳ねる。

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